Institute for Indian Mother & Child (IIMC)
インド・コルカタ
西ベンガル地方での洪水と水の氾濫
自然による人々への試練
報告者: Ms. Ratna Chakraborty, Ms. Sujata Paul & Shashi Sharma GSK
毎年、西ベンガル地方、特に南24パルガナス地方、ハウラー地方、ホーグリー地方において、モンスーンは、人々の忍耐、粘り強さ、サバイバル技術を試すのです。
ここでは、モンスーンの間、一週間以上、絶え間なく雨が降り続く時があります。この時に、ベンガル湾の低気圧が重なると、集中豪雨と突風を覚悟しなければいけません。コルカタのような大きな都市でさえ、生活を日常の外に置く必要があります。水に浮かんでいる材木、壊れた道、壊れた家、食料や家畜肥料の不足、作物への被害、家畜の被害などの深刻な問題をさておいて、水媒介性の病気に対処することが優先されなければなりません。スジット医師は、次のように述べています。
水、水、水がいたるところに! ところが、飲料に適した水は、一滴もない。
目撃証言1
西ベンガル、南24パルガナス地区、ガンジス川のデルタ地帯にあるスンダルバンズの島々のひとつに、ナゲンダルプール村があり、そこに、地元のNGOであるナゲンダルプール・アナンド・アシュラム)があります。このNGOも、私たちの「ネットワーク」に参加しています。ソナルプールから、車で3時間ほど行き、オートリクシャーで30分ほど進み、滑りやすい泥の道を15分ほど歩きます。この道が乾いていたら、幸運というものです。この村には、保健衛生や教育に関係した活動もですが、電気もありません。私たちの「ネットワーク」のパートナーは、ここに太陽光発電機を設置し、家々に太陽光で充電された簡易ランプを提供しています。
IIMCは、この「ネットワーク」のパートナーに三名のヘルスワーカーと医療品を提供しているだけではありません。2011年8月5日に、小学校とマイクロクレジット・プログラムのための礎石を設置しました。すべてのIIMCのスタッフと海外からのボランティアは、村の子どもたちが自分たちの学校校舎を持てるようにする、この開発プロジェクトについて、興奮し、うれしさで、はしゃいでいました。
IIMCのボランティアがレイアウトのプランを手伝っているところ
IIMCのボランティアが基礎のためのレンガを割っているところ
海外からのボランティアたちは、レイアウトを計画したり、土台の基礎を敷き詰めたりしている活動に参加していました。そして、一日中、村人と過ごし、現場の文化的な活動に参加しながら、自分たちの感情を分かち合い、文化を交換していました。村人たちのすべてのしぐさが、自分たちの幸福感と、IIMCへの感謝を表現していました。村人たちは、このプロジェクトから夢を見始めているのでした。
ところが、2011年8月23日、私たちは、またナゲンダルプールに来ています。それは、学校の校舎のためでなく、悲しい事が原因となってしまいました。8月14日に、IIMCはネットワークのパートナーから、激しい雨と高潮のために、村が洪水に見まわれ、生命にも影響を及ぼしていているというメッセージを受け取りました。村人たちは、劣悪な環境下に置かれ、私たちの支援を是非とも必要としていました。
IIMCは、家族あたり2.5Kgの米、1Kgのジャガイモ、500gの玉ねぎを配布した上に、洪水被害がひどかった225の家族には、よく起こる病気の治療薬を配布しました。
IIMCの学校建設予定地(依然として半分の土地は水が引いていません)
8月5日に私たちが歩いた小道、IIMCの学校建設予定地、水田は、すべて水に覆われていました。建設作業は、水が引くまで、延期されることになりました。
目撃証言2
自然の次の犠牲者は、ホウラー地区のビドヒチャンドラプールとダクシン・モノシェリーという2つの村でした。ここでは、ビドヒチャンドラプール・チェタナとダクシン・モノシェリー貧困救済会という2つのネットワークのパートナーがいます。
村々の人々を救って欲しいという、取り乱した電話がこれらのパートナーから、IIMCにかかって来ました。IIMCは緊急のメモを回し、被害状況を調べるためのチームを派遣しました。
チームは、ビドヒチャンドラプールまで行くルートを何とか探そうとしましたが、うまくいきませんでした。そのため、次の目的地であるダクシン・モノシェリー村に向かいました。
ダクシン・モノシェリーの村人たちは大変な状況に置かれていました
家畜は、唯一の安全な場所である道端に連れてこられていました。村までの道は水に浸っていたので、安全に運転ができないため、車を置いていくことになりました。海外からのボランティアと共に、膝まで水に浸かって、村まで歩かなければなりませんでした。
道端が一番安全な場所となっていたため、家畜が道にあふれていました
家々は豪雨のため損壊し、多くの家族が屋根のない場所に置かれていました。チームは、支援物資の必要性を認め、IIMCは支援をしていくことになりました。